2017年12月02日

ブレードランナー2049

地球に明るい未来ってないの?

今作を見る前に、朧な記憶になってしまった前作の「ブレードランナー」をレンタルして予習。”SF映画の金字塔”などと言う文字が躍るが、あまり実感できいないまま、新作を見た。さらに荒廃の進んだ2049年、ああこの年には自分は死んでるかも、なんて思いながら見るが、緑の無い白茶けた地球、ロサンゼルス。ソニーの文字、怪しげな東洋趣味の店はまた出てくる。街に光はなく暗い。生野菜や動物も本当に希少なものとなっているらしい。

”金字塔”と評価するのは、人間の存在の本質?を問う?などということらしいが、情緒安定用の記憶、とかここらへん? だが画面からの直截的な印象は、「ターゲットを殺す」という画面が暗く展開する、という表面しか感じ取れず・・・ きっとこちらの受け皿が貧弱なせい? SFは好きなんだけどなあ。この映画を見た数日後、夕暮れの京浜工業地帯をバスで通過した。薄暗くてよく見えない工場群の巨大な影が2049年のブレードランナーの世界に似てるな、なんて思い、あの荒廃した街は現実となりかねないのかも、なんて思ってしまった。日本を支える工場群たち、ごめんなさい。
12.2劇場で
ブレードランナー2049公式HP

ブレードランナー ファイナル・カット [Blu-ray] -
ブレードランナー ファイナル・カット [Blu-ray] -  前作は1982年作。2020年が舞台。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229)) -
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229)) -  1968作。原作を読めばまた違うか


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2017年12月01日

図書館に通う(宮田昇著)

図書館に通う―― 当世「公立無料貸本屋」事情 -
図書館に通う―― 当世「公立無料貸本屋」事情 -  2013.5発行

現在、図書館で小説を借りて楽しい読書生活をしている著者が図書館について語る

著者は1928年生まれ、出版時85歳。編集や海外著作権実務、フリーの物書きなどをしてきたが引退した今は近くの図書館から主に小説を借りて読み、純粋に「本を読む」楽しみに目覚め、充実した老後を送っている。

著者の図書館とのかかわりは、学生時代は教養としての利用、職業人生では資料集めとしての利用、そして引退した今は、日常的に図書館から本を借りて読む、という近頃やり玉にあがる「無料貸本屋」として大いに図書館を利用している。

著者は東野圭吾や池井戸潤を予約して読み、書棚をみて次から次と読みたい作家が出てきて老後の生活が活気づいている様子。無料貸本屋、図書館の存在が出版業界を脅かす、といった考えに対しては、複本を揃え予約が多くある、という”図書館の利便性は多くの人を読書に向かわせたのではないか” ”図書館は十分、読書の普及、著作のパブリシティの点で出版社、著作者の利益にかなっていると思う。その点を出版社も著作者も、見忘れてはならない”と書いている。

最後に図書館法「第二条 この法律において「図書館」とは、図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保管して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設・・」を載せ、どのように本を利用するとしても、”ひとくくりに読書とよんでよいのではないだろうか”としている。現役時代のように何か仕事に役立てるというのではなく、娯楽として図書館でタダ読みしていることを恥じない、としている。江戸期から庶民に絵草紙などの読書文化があり、明治以降の日本の近代化があり、図書館は「無料貸本屋」であっても、必要な知のインフラである、としている。

さらに今の図書館に必要なのは利用者と図書館との対話、読書情報の提供で、それが読書の幅を広げ深化させる。一方出版社は出版情報をきめ細かく図書館に提供し、それが相互作用となり出版、読書、が活気づくとしている。

※今年の全国図書館大会での文芸春秋松井社長の発言は刺激的でしたが、真意は図書館、出版社、まだまだお互いを知らない。共存共栄の道はあるはず、ということらしい。
文藝春秋・松井社長「フリーの風潮に流されず、図書館の役割考え直して」 文庫本の貸出中止をお願いする真意・弁護士ドットコムインタビュー 
  →2017.10.13全国図書館大会21分科会「出版と図書館」 
  →分科会テーマ:公共図書館の役割と蔵書、出版文化維持のために 内容
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2017年11月16日

女興行師吉本せい、花のれん

朝ドラ「わろてんか」10月も末になり、主人公てんが藤吉とともに藤吉の実家大阪に行き、姑や小姑が出てきたあたりからぐんとおもしろくなった。姑・鈴木京香が出るとなんとも場が盛り上がる。11月も半ばになるとなにやら少し物分かりの良い姑になっていてなーんだというのと、少しほっとした気分も。かの吉本興業の創業物語とあってほんとのとこはどうなのかと関連本を読んでみた。
ドラマは事実を参考に、エッセンスを取り入れ主人公てんの生き生きとした物語としたようだ。

女興行師吉本せい―浪花演芸史譚 -
女興行師吉本せい―浪花演芸史譚 -  矢野誠一著1987.9初版 中央公論社 

新版 女興行師 吉本せい: 浪花演藝史譚 (ちくま文庫) -
新版 女興行師 吉本せい: 浪花演藝史譚 (ちくま文庫) -  2017.9.6に新版で文庫が出ている。

まずは矢野誠一著の「女興行師 吉本せい~浪速演藝史譚~」。著者の矢野氏は1935生まれ、演芸評論などを書いている。せいの一生を細かくというより、寄席の大きくなっていく過程と大阪の演芸界の興隆をからめて書いている。

ドラマでは「てん」は京都の薬問屋のお嬢さん、その夫は大阪の米問屋の長男、となっているが、せいの実家は明石から大阪に移り住んだせいの父が米問屋を営み、せいはその12人兄妹姉妹の三女、夫となる吉本家は同じ大阪で荒物問屋を営んでいた。せいは女6人男2人を生むが長男は幼くして亡くなり、二男も24歳で病死してしまう。夫とは17年の結婚生活で34歳で未亡人となっている。

せいは、明治22年12月5日生まれ、明治42年、第二文芸館創業、大正2年吉本興業部設立、大正13年夫死亡、昭和13年吉本興業株式会社、昭和23年株式上場、昭和25年3月14日62歳で没。

矢野氏は、成功した吉本せいは、夫が遊び人であったので自分が苦労して寄席を大きくした、と自ら語っており、夫は結婚後17年で亡くなってしまうので、本当の夫がどうだったかは「死人に口なし」でわからない、と書いている。矢野氏は吉本せいよりは、どうも夫の肩を持ちたかったようである。夫吉兵衛は寄席を始めて死ぬまでの12年間で大阪、名古屋、東京と寄席の数を28軒に増やし、この多角経営のセンスは夫のもので、せいは当初はとにかく夫の遺した寄席を失うことがあってはならない、ことだったとしている。

花のれん (新潮文庫) -
花のれん (新潮文庫) -  山崎豊子著
こちらは吉本せいをモデルにした山崎豊子の小説。1958年・昭和33年上半期の直木賞受賞作品だ。
「女興行師 吉本せい」を読んだあと読んだので、ここは脚色部分だななどと思いながら読んだ。矢野氏は、吉本せいは家庭的には恵まれず、それが寄席経営を大きくする原動力になった、との解釈だが、「花のれん」では夫亡き後、仕事にそれはそれは精力的に突き進む主人公、という設定だ。仕事にまい進するあまり、息子との時間がとれず、長じて息子とあまり意思疎通できないという寂しさも描いている。この小説では夫は囲い者の女と同衾中に死亡したという設定だ。発表後すぐ舞台化され、菊田一夫演出、三益愛子主演。映画化は昭和34年、淡島千景主演。テレビドラマにもなっており、何度も映像化されていたんだ。
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2017年11月13日

シン・ゴジラ(TVで)

シン・ゴジラ DVD2枚組 -
シン・ゴジラ DVD2枚組 -  2016.7.29公開

~想定外への痛烈な皮肉

最初、またゴジラかよ、という思いで見ていたが、官邸での会議が始まると俄然面白くなった。ゴジラに関しては脱皮前の茶色のヘンなのが少し気持ち悪かったが、脱皮後の黒い皮膚から赤い内部が透けて見えだして、ああ、ゴジラだとへんに納得した。

これはゴジラ出現という、前例のない、想定外の、事件に対する日本の政治の混乱ぶりを痛烈に皮肉ったものだろう。おなじみの俳優たちが、首相だったり、大臣だったり、アレっ岡っ引き稼業はどうしたの?とか見ながら同時に思ってしまった。

プロジェクトチームの作業服が各省バラバラだったり、御用学者の調べてみないと分かりません、にはそんな悠長な、と思ってしまい、ほんとに笑ってしまった。

ゴジラは先の3.11地震の混乱ぶりに重なる。しかし今度は放射能で避難するのは首都圏の大人口だ。首都圏でも避難はあり得るんだよ、またゴジラの対処が国連軍の判断に委ねられてしまうあたり、シリアとかの多国籍軍の攻撃とかの、「受ける身になるとこうだ」というのを示している。

最後は放射能が無害化される、というほっとする解決でつかの間の平安が訪れるが、最後の最後のアップ画面は孵化した?小さな怪獣が無数に映った。う~んこれは・・・

1954の最初のゴジラもみてみたくなった。
posted by simadasu.rose at 11:50| Comment(2) | 映画 | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

足尾へ行ってきました4 小滝坑

足尾駅、通洞地区を通り抜け、小滝坑方面に行きました。

小滝2小滝の里 庚申川沿いの小滝地区にも坑道がありそちらにも行ってみました。こちらは道が狭く車がすれ違うのはちょっと大変。平地もほとんどないが、わずかな平地があり「小滝の里」の石碑がありました。昭和29年に小滝坑が廃止になり全ての施設が撤去されたということです。昭和39年に小滝の元住民が記念碑を建てた。現在のは昭和61年に建て替えられたもの。

小滝1説明版 小滝の里説明版

小滝3庚申川 庚申川。

小滝4小滝浴場跡 坑夫の共同浴場跡

小滝5小滝坑跡 小滝坑入口

小滝6小滝坑口鉄橋 小滝坑鉄橋跡。明治18年から昭和29年の閉坑まで使用。

小滝7小滝坑跡説明版 小滝坑説明版

小滝8旧小滝坑口 小滝旧坑口。江戸時代に掘られ放置されていたが、古河市兵衛の経営になり再び掘った所、わずか9mで大直利にあたる。

さらに行くと銀山平キャンプ場に着きました。

小滝10銀山平社宅跡 銀山平社宅跡。1912-1954まであったようです。そばに足尾まちなか写真館の昔の社宅跡の写真がありました。道沿いに軒並み建っていたようです。

小滝11中国人慰霊碑 中国人捕虜収容所跡。昭和19年10月257名の中国人が小滝坑内外で働いていた。

小滝12中国人慰霊碑説明板 説明版

小滝地区は3時頃になってしまったせいもあり、狭くてこんなところで働いていたのかと当時に思いをはせた。
足尾地区については、銅親水公園で「足尾まち歩き」と「観光ガイドマップ足尾」があり、地図も説明もとても分かりやすい。
 →「観光ガイドマップ足尾」(日光市観光協会)
 →旧足尾町歴史年表(日光市)

足尾銅山 歴史とその残照 -
足尾銅山 歴史とその残照 -  2012.11刊

恩寵の谷 -
恩寵の谷 -  立松和平著 生野銀山から移ってきた曽祖父をモデルに足尾の坑夫を描く
 →立松和平と足尾(宇都宮市立図書館)

 →足尾の風景  個人HP 足尾の山・釣り・歴史など

 →足尾銅山.COM 個人HP 足尾の歴史・観光など幅広い情報を発信している


posted by simadasu.rose at 16:38| Comment(0) | お出かけ・栃木県 | 更新情報をチェックする

足尾に行ってきました3 愛宕下・赤倉集落

足尾17愛宕下住宅跡 銅親水公園を後にして、元来た道を戻ります。途中黒いレンガの区切りのようなものが道沿いに数か所ありました。ここは愛宕下といい、明治40年代から銅山関係の社宅ができ、この壁は銅精錬で出るカラミ(不純物)を使った防火壁とのことです。

足尾16愛宕下説明版 愛宕下説明板。

足尾18地蔵堂 お地蔵さんがありました

足尾19龍蔵寺 さらに行くと龍蔵寺がありました。

足尾20龍蔵寺説明板 龍蔵寺説明版

足尾21松木村無縁石塔 龍蔵寺には旧松木村の無縁仏を集めた塔がありました。廃村の原因ともなった大煙突も見えます。

足尾22旧松木村無縁石塔説明板 松木村無縁石塔説明版

足尾23炭坑夫の墓 さらに境内には市文化財となっている「坑夫の墓」がありました。

足尾24坑夫の墓説明版 坑夫の墓説明版。

足尾24赤倉公民館 寺を後にし、さらに下ると赤倉公民館がありました。

足尾29住宅廃屋 廃屋となった住宅。電機のメーターが3個あったので3軒長屋だと思われます。3軒同じではなく手前の玄関が一番立派。

足尾25大煙突 道と渡良瀬川の対岸には大煙突の根本。

足尾26本山精錬所 本山精錬所

足尾27本山精錬所タンク この三つのさびたタンクはなんとも鉱毒の歴史を物語る。

足尾28本山精錬所建物 足尾銅山は昭和48年2月閉山。平成26年3月18日に国史跡に指定。窓は破れているが、少し離れた所にはきれいなミドリ十字の旗がはためいている。

足尾30まちなか写真館 まちなか写真館として、道端に操業時の写真が展示されていた。

足尾31まちなか写真館
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足尾へいってきました2 松木渓谷・わたらせ川源流の碑

足尾9砂防ダム堰堤から松木渓谷を望む 堰堤から上流部中央、松木渓谷を望む。堰堤付近はだいぶ植林の効果が現れています。が上流部はあえて植林せず裸のままにしてあるとのことでしたが、死角になり見えませんでした。

ところが、次の週、日光の半月山の駐車場に行くと、なんとその裸の松木渓谷斜面が見えました。ちょうど日光側だったということですね。
半月山駐車場から松木渓谷 日光半月山駐車場から松木渓谷を望む。

半月山駐車場から松木渓谷2 同じく半月山から松木渓谷遠景。

足尾10公園駐車場上から仁田元沢水管橋 銅親水公園砂防ダム堰堤から、左の山の麓に仁田元沢水管がみえる。

足尾11久蔵沢方面 同じく右側、久蔵沢方面。中央のへこんだところに見える山は男体山だと思うのだが・・・
この久蔵沢、仁田元沢、松木沢の三河川合流点に砂防ダムがあり、それぞれの沢に集落があった。松木村は火災と煙害で廃村となった。

足尾12渡良瀬川源流の碑 駐車場の上には「わたらせ川源流の碑」この合流点から下流が渡良瀬川となる。

足尾13砂防ダム上3河川合流点 ダム上、三河川合流点。

足尾14松木地図 松木地区の地図。下流の精銅所の煙がこの松木渓谷に流れ煙害が発生した。特に被害のあったところが色分けしてあり、よくわかった。

足尾15旧松木村へのゲート 一般車はここまで。徒歩や自転車なら行けるようだ。

奥に行くと、松木村の墓跡や、また「遊動楽舎・みちくさ」という事務局があるようだ。森を育てる活動をしている、「森びとプロジェクト」の一環らしい。

グーグル地図


 →ありの木 さんのHP なんとありの木さんは自転車で奥まで行き、みちくさ、に立ち寄っています。
posted by simadasu.rose at 15:49| Comment(0) | お出かけ・栃木県 | 更新情報をチェックする
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