2011年01月28日

エレニの旅(BS)

エレニの旅 [DVD] / アレクサンドラ・アイディニ, ニコス・プルサニディス, ヨルゴス・アルメニス (出演); テオ・アンゲロプロス (脚本); テオ・アンゲロプロス (監督)

かつてロシアのオデッサに行き、革命でギリシアに戻たギリシア人の話。1919年から1949年の出来事。

もの悲しい音楽、黒い衣服、似たような顔・・ そして様式美すぎる映像・・ きっと絵コンテ通りの映像なんだろうな。黒澤明の「乱」だったか赤と何かの色の対比の戦闘シーンがとてもいい、と思ったけど、これはやりすぎなんじゃ。。

最初の緑の地平の彼方から黒い服の一群が静かにやってくる、またイカダに乗った葬送シーン、アメリカへと希望をつなぐ(あるいは逃げていくかのように見える夫)別れの場面に、編み切れなかったセーターをほどく糸・・(これ監督は手編みをしたこと無いよね、ほどくなんて、ここだけは違う表現にして欲しかった。だけどエレニの希望が断ち切られることの暗示のつもりなのか)どれも絵としてはいいんだけど、なんかな、という感じ。こういうの好きだったハズなんだけど、年取って好みが変わったのかな、と自問してしまった。

オデッサってどこ? テサロニキってどこ? ギリシャの近代史って? これも「アビエイター」と同じくパソで調べながら見てしまった。きっと映画館で映像に没頭して見たらもっと入り込めたのかもしれない。けど訳わかんない、って状態だろうな。

1919年恐らく3歳くらいのエレニ。30年の間、戦争、歴史に翻弄され夫も子供も育った村も失って1人残る、というと80位の老婆になってるイメージなのだが、3歳で孤児になり、13歳で子どもを産んで、17位で夫と村を出る。1937年に夫がアメリカに行った時は21歳。ギリシアの内戦が終わった最後のシーンは34歳なのだ。最後のシーンは背面の水に横たわる息子を前に、すべてを失って再起不能という状況なのだが、34歳だ。まだまだリセットしなおせるではないか、と年齢を数えて思い直してしまった。

解説によると第二部、第三部があって20世紀末まで描く構想があるらしい。エレニのリセット人生が描かれるのかな。映画なんだもん、続きはエレニをサバイバルさせておくれ。

監督インタビュー記事
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2011年01月15日

アビエイター(BS)

アビエイター 通常版 [DVD] / レオナルド・ディカプリオ, ケイト・ブランシェット, ケイト・ベッキンセール, アレック・ボールドウィン, イアン・ホルム (出演); ジョン・ローガン (脚本); マーティン・スコセッシ (監督)

ディカプリオが賞をとれなかった映画、として記憶にあったので見てみました。予備知識まったく無しで、ネットでハワード・ヒューズを、キャサリン・ヘプバーンを、エヴァ・ガードナーを検索しながら見るという・・こんな見方をしてしまいました。

しかし伝記映画として、おお、アメリカにこういう男がいて、金の桁が違う生活、生業を成し得た人がいた、と楽しめました。キャサリン・ヘプバーンが、二人で話し合いたいと思っている時にヒューズに電話がかかってくる、すると「電話はとらないで」と頼むがヒューズはとる。きっとすぐ話を終わらせようと思ったのでしょうが、飛行機の開発の話になり止まらなくなる。。 と女の話題にも事欠かないけれども、飛行機の開発の鋭い先見性(雲の上を飛べば速くなる、これからはジェットの時代だ、とか)があったのがさりげなく表現されてました。

キャサリン・ヘプバーン役のケイト・ブランシェットが助演女優賞をとったのは分かる気がします。なぜディカプリオは主演男優賞とれなかったのかなあ。老けた丸顔が災いしたのかなあ。
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2010年12月29日

ミニシアター

今日の日経に「凍えるアート映画」と題して「ミニシアター閉館ラッシュ」という記事が載っていた。なんと恵比寿ガーデンシネマが来年1月28日をもって閉館するという。94年の開館以来17年間の興業に幕がおりる。よく覚えていないが恵比寿界隈が整備され、ビールと三越とシネマと恵比寿にくれば3種類の楽しみが同時に揃っている・・ という感じだった。それまでは恵比寿に行ったこともなかった。わざわざ映画をみるために、あるいは東京へ来たついでにここで映画を見た。覚えてるのは「モーターサイクル・ダイアリーズ」「テルミン」「ゴーストワールド」あと何本かみているはずだ。最近はシネコンが全国にあり一館一作というのはウケないというのが理由らしい。そして最近の若者はミニシアターやアート映画離れしてるという。そういえば久しぶりにレンタルビデオ屋を覗いたら以前はあった「ミニシアターコーナー」が無くなっていた。代わりに韓流とTVドラマコーナーが増えていた。

ミニシアターといえば思い出すのが新宿の歌舞伎町にあった映画館。そこは階段をあがった所にあった。初めて行ったのは1978年12月14日あたり、ミケランジェロ・アントニオーニの「欲望」「さすらい」を観た。なぜ日にちまで覚えてるかというと卒論の提出1週間前だったのだ。その頃はさほど映画に興味は無く、ヤードバーズ時代のジェフ・ベックが「欲望」という映画に出ている、という理由でこの時期に映画を見るとどうなるか、怖くはあったのだが誘惑に勝てず行ったのだ。その頃ジェフ・ベックが好きでおまけに前月に来日公演で生を見てるのだから我慢はできない。そして翌月に「アンダルシアの犬」「幕間」などのシュールレアリズム映画を見た。もちろん「ぴあ」を見て行った。観客はせいぜい2,30人入ると満杯になる広さだったと思う。スクリーンも小さかった。でも印象は強烈。なにせ入口でビニール袋を渡され靴を入れて観るのだ。

なんという名前の所だったかずっと思い出せなかったが、まあネットは便利なもので、たぶん「アートビレッジ新宿」または「新宿アートビレッジ」でまちがいないように思う。

「私の小さな映画村」検索で出てきました。村長さんとは同学年のようです。新宿の小さなビルにありました、とある。blog版シネシャモ日記ではなんと「さすらい」「欲望」の2本立を4月(おそらく79年)に見たとあります。繰りまわしで上映してた事実も確認できました・・

「デザイン室」blog アンダルシアの犬など前衛映画を定期的に上映していた、とあるのでここで間違いないように思います。しかし下がジャズ喫茶「タロー」というのは気がつかなかった。。表通りの「サムライ」なら知っていたけど。

場所の記憶 舞踏もやっていたのか? 他にピットインの写真も oficeJ1がメインページ 「70年代アバンギャルド」のなかの「状況」ページにあります。ちょうど10歳年上の方のページです。

新宿アートビレッジ  文:芦川羊子 映画上映が目的で作られたスペースであると書いてあります。が、舞踏もやっていたようです。三階にあったようですが、そんなに階段登ったかな?なにせ2回しか行ってないですからね。上記「70年代アヴァンギャルド」の中のページらしいのですがページをたどれません。

映画とか山歩きとか の映画用語辞典によると1980年で閉めたようです。


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2010年11月28日

善き人のためのソナタ(DVD)

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD] / ウルリッヒ・ミューエ, セバスチャン・コッホ, マルティナ・ゲデック, ウルリッヒ・トゥクール, トーマス・ティーメ (出演); フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク (脚本); ガブリエル・ヤレド (その他); フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク (監督)

1984年東ベルリン。東ドイツの諜報機関シュタージの職員ヴィースラーはある劇作家の盗聴をするうち次第に気持ちの変化が起きてくる。盗聴ヘッドフォンから聴こえてくるのは西側寄りの言動で活動を封印された演出家からその劇作家に送られた「善き人のためのソナタ」だった。。 

作られたのが2006年。制作ドイツ。作ったのはかつてどっちのドイツに属していた人なのか。共産圏の諜報活動がこれほどとは。いやCIAとか諜報はどちらにもあるか。

画面からは息苦しいまでの思想的逼塞感が伝わってくる。が、東側は思想的統制がすごいらしい、という情報をあらかじめ我々は知っている、でもそれは「東側の事情」として西側が作ったニュース映像から伝えられた情報だ。本当のところの市民生活がどういうものだったかは実際生活してみないと分からない部分はあるだろう。TVにしろ新聞にしろ”記者”の主観が絶対入る。これは取材される側に立ち、出来上がった記事を見て、ウソーっとなるのを経験するとよく分かる。

これを作ったのが西ドイツ側から見た、東ドイツの実態を作品化したものなのか、旧東ドイツの人だった人が自分の経験に基づき作ったものかによって随分違ってくるんじゃないかと思うのだ。旧東の人が見たらどう思うのか、西側の傲慢とも映るんじゃないかとふと感じた。

調べてみると、原作は無いようだ。監督・脚本のドナースマルクは2006当時33歳だという。壁崩壊時は16歳。HPによれば母親が東ドイツ出身で国境を越える時両親は本当に怯えていた、と語っている。子供ながらに感じた大人の怯える姿の記憶と、徹底した取材で作られたものらしい。父がルフトハンザ航空に勤めていたというから西側の人だ。

しかし主人公ヴィーラー、DVDの表紙がとても印象的で、あれはがらんとした屋根裏部屋で24時間、2交代でたった一人で隠し撮りの音と映像を聞いている姿なのだ。音はヘッドフォンから聴こえる見張り中の劇作家の部屋の音だけである。そこには恋人とのベッドの上での音から、体制を打破しようと仲間と密談する声、そして劇作家が弾く「善き人のためのソナタ」のピアノである。演じてるのは東ドイツ出身のウルリッヒ・ミューエ。自身も監視されていた経験を持つというから、演じていても複雑な心境だったのでは。

しかし設定が84年でよかった。20年間地下で封筒空けだ、と左遷される生活も5年で終わった。
前にみた「グッバイレーニン」も壁の崩壊を扱ったもので、コミカルな笑いがある作品だが、このソナタは静かななんともいえぬ余韻が残る作品だ。

善き人のためのソナタ公式サイト

監督:フロリアン・ドナースマルク 1973ケルン生 NY、ベルリン、フランクフルト、ブリュッセルで育つ。
音楽:ガブリエル・ヤレド 「善き人のためのソナタ」はこの映画のためのオリジナル

善き人のためのソナタ [Soundtrack] / ガブリエル・ヤレド (作曲) (CD - ... 

実際のドイツはどんな風なのか?
ベルリンの壁崩壊20周年 水島秋穂・早稲田大学教授のページ シュタージに触れたページ
ヨーロッパ文化部ノートというblogに シュピーゲル誌の2009.7.9の記事が紹介されてます。半数以上の旧東ドイツの人は昔がよかった、と答えているアンケートだそうです。
東ドイツ関係の本 東ドイツがどんな風だったのか。秘密警察やスパイ関係の本もある。
ドイツ統一関係の本 サラリとは読めないかも

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2010年06月27日

人間の証明(DVD)


人間の証明 [DVD]

人間の証明 [DVD]

  • メーカー: パイオニアLDC




公開1977年、33年後にして初めて見ました。というのも、今のソフトバンクの麦わら帽子の白犬お父さんを見て、あのなつかしいCMを思い出したからです。

あの頃、目に焼きついた、帽子が空高く舞い上がり、「お父さん、ぼくのあの帽子、どこへ行ったのでしょうね」しかも今回の白犬では大滝秀治さんにポンと帽子が乗る。そうしたら、この映画に大滝氏も出ていました。しかし当時CMはいやというほど目にしていたものの、本も読んでいず映画も見なかったので、まるきり筋を知らないのです。でどんな中身だったのかと興味が沸々と沸いたのでした。

で肝心の映画ですが、もうなつかしくしかもなんとも豪華な顔ぶれ、ファッション、細い眉のメイキャップなど、青春時代にトリップしてしまいました。同じ古い映画を見るといっても、「麦秋」とか「東京物語」とかの小津映画は、ああ、親の青春時代はこうだったのか、という思いでしたがなにせ未経験の時代。しかしこちら77年は青春まっただ中。古さの度合いで見る目も違ってきます。

77年というのは終戦後32年。しかしまだまだ戦争の痕跡が残っていた時期だったんだなあと感じました。映画は公開時とほぼリアルタイムで描かれてると思いますが、映画の中にも出てきた「GIベイビー」は45年8月から10ケ月後の46年6月には少なくとも出生し始めたわけだなあなどと思ったり。。 原作と映画は少し結末が違うようなので、原作も読んでみようかと思います。しかしやはり松田優作は足長〜い。人物があまりにもうまく相関してるなと思いますが、見ごたえありました。


人間の証明 (角川文庫 緑 365-19)

人間の証明 (角川文庫 緑 365-19)

  • 作者: 森村 誠一
  • 出版社: 角川書店
  • 発売日: 1977/03


単行本初版は76年1月。映画化とほぼ同時に文庫本化されたようだ。角川春樹が直接森村氏に依頼したとある。(森村氏HP)


ハーレムの熱い日々 (講談社文庫 よ 10-1)

ハーレムの熱い日々 (講談社文庫 よ 10-1)

  • 作者: 吉田 ルイ子
  • 出版社: 講談社
  • 発売日: 1979/01/29


映画の中でハーレム在住の日本人女性に所在を聞く場面が出てきましたが、写真家の吉田ルイ子さんをモデルにしてるのかなと思います。映画の最初にも吉田ルイ子とクレジットが出てました。この本は偶然80年代に読んだことがあり、なつかしかったです。


究極のベスト! ジョー山中

究極のベスト! ジョー山中

  • メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/07/27



♪mother do you remember ♪ あの帽子 というのが西条八十の詩でその英訳だったとは・・ 初めて知りました。よく聞けばなるほどそうですね。ジョー中山、療養中のようですが歌い続けますと出ています。ジョー中山というと内田裕也。日本語ロック論争なんてのも思い出してしまいます。



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2010年05月22日

チャーリーとチョコレート工場(TVで)


チャーリーとチョコレート工場 [DVD]

チャーリーとチョコレート工場 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD




TV放映ということでやっと見ることができました。
原作が児童書で有名なのは知ってましたが、まったく読んだことも無く、内容も知らないまま見始めました。

「チャーリーとチョコレート工場」という題名から、チャーリー少年がチョコレート工場へ行ってなにかワクワクするような、チョコのように甘くて楽しいファンタスティックな経験をする、ほんわか楽しい話かな? と想像していたのだが。。 確かにチョコレートの川、チョコレートの滝、緑の砂糖菓子、ここらまではおおー、お菓子の家も真っ青だなー という感じだ。しかしオーガスタスが管に飲み込まれ「うーん大丈夫 かもね」と助かるかどうか怪しい答えのあたりから何か不安になってくる。これって子供向けの映画だし原作だよね。

この不安はだんだんエスカレートする。金持ちの我がままな女の子、ガムを噛んでる子、TVゲーム漬の子とそれぞれに”制裁”とも言えるべき目に合う。最後はめでたしなのか?な?

しかし映像としてはパロディ満載でおもしろかった。工場長役のジョニー・ディップの登場は右手がハサミ。金持ちの女の子がリスに囲まれるのは「鳥」さながら。聞くところによると、このくるみわりリスはCGかと思ったらちゃんと訓練したそうだ。ゲーム漬の男の子のテレポーテーションは「フライ」みたいだし、そのチョコが空から降ってくるのは「2001年宇宙の旅」だ。音楽までシュトラウスのを使ってた。工場の中の小人はビートルズのSgt.ペパーズの衣装だし。なによりそれぞれの子供たちへの歌がとてもおもしろかった。映画化は前にもされていて、その時の歌はもっと童謡的だったようだ。

拾った金でチョコを買ったのはいいのか?とか 小人の描き方が、未開の土人という感じで、いいのかなー と感じたりして、一体原作はどうなってるのか? と興味が湧き、さっそく図書館で借りて読んでみました。そういう興味を湧かせる意味でやっぱりこの映画成功なのかも。

わがままなお嬢さんのヴェルーカ・ソルト。なんか聞き覚えのある響き。と思ったら昔そういうバンドがあった。

エイト・アームズ・トゥ・ホールド・ユー

95年デビューの女性2人男性2人のグループ。このジャケットに見覚えあり。やはり名前の由来は「チョコレート工場」かららしい。
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2009年12月12日

秋日和・小早川家の秋


秋日和 [DVD]

秋日和 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD

 1960
 


母・原節子40 娘・司洋子26 娘の友人・岡田茉莉子27 娘の相手・佐田啓二34
夫の友人間宮・佐分利信51 間宮の妻・沢村貞子52 夫の友人田口・中村伸郎52 田口の妻・三宅邦子42

原節子が初めて母親役。年頃の子どものいる美しい未亡人という役どころ。「晩春」の父子版が母子になっている筋書き。未亡人の母を思って結婚を躊躇する娘のために母を結婚させようとする亡父の友人たち。

この映画で美しさと初々しさに目を見張ったのが岡田茉莉子だ。下町の押し出しのいい娘、という役どころ。あごがスッと細くてとてもよかった。彼女の役どころと演技がこの映画をとてもおもしろくしてると思う。20歳くらいに見えたが27だった。佐田啓二も美男子だったんだなあ。

原節子は画廊に勤めてることになってるのだが、爪を伸ばして白っぽい濁った(白黒なので)マニキュアをしているのだ。で母子でコンクリート造りと思われる公営?住宅らしき所に住んでる。この爪は有りか?

原作:里見クの同名小説 同年発表 映画の話と同時進行?

小早川家の秋 [DVD]

小早川家の秋 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝ビデオ
  • メディア: DVD

 1961
 

大阪が舞台の大阪弁の映画。
これはちょっと退屈だった。とりあえず見た。
でも浪花千恵子をみられたのはよかった。
京都の妾宅の娘の遊び相手が進駐軍?の米兵。なるほど昭和36年当時はまだ町に米兵がいたのか? 設定はリアルタイムだと思われるが。。検索するとGHQの占領が終わったのは昭和27年4月と出てくるが・・



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2009年12月06日

早春


早春 [DVD]

早春 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD


 1956

これになると設定は昭和31年。丸ビル内に勤める夫とその妻。
夫・池辺良38 妻・淡島千影32 夫と関係を持つ女性・岸恵子24
ちょっと倦怠気味な夫婦の間に、若い女性が・・ これも夫婦の機微がうん、うんとうなづける。これまた同時代の東京の風景やサラリーマン風俗など歴史資料だ。

岸恵子が若々しい、というかこれまた彼女にもこんな生き生きした若き日があったんだ、と(あたりまえなのだが)感心してしまった。
ちょっとニヒル気味な夫、妻の淡島千影は「お茶漬の味」では洋品店?経営のマダムといった役どころだったが、こちらでは一転、”安長屋の家庭の妻”を演じている。があくまで美しい。

この映画ではサラリーマンの悲哀?をこめたセリフが出てくる。笠智衆は辺地に飛ばされている年上の同僚だ。また戦後のどの映画でも戦争の影はさりげなく描かれているが、戦友会の集まりなど、割と時間が割かれている。が戦友を連れ帰った夫に妻は冷たい。

「こだわり人物伝」で立川志らくが小津はコメディタッチを入れたがってるのだがそれがあまり成功してなくて、でもそのヘンさ具合がいいのだ、と書いてるが、この作品では成功してる面もあるのでは。

夫婦の向かいの夫婦・杉浦春子が、夫の浮気現場を目撃した時、夫は愛人宅で削り節をけずっていたのよ、と妻に世間話するのだが、帰ったその足で夫に削り節を削って頂戴、と命令してる場面、また妻の母・浦辺粂子 に妻の弟が「母さん、スカートから腰巻が見えてるよ」と言わせる場面など、今までみた小津映画にはない、笑いだ。
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2009年12月05日

宗方姉妹・お茶漬けの味


宗方姉妹 [DVD]

宗方姉妹 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝ビデオ
  • メディア: DVD


 1950

まず見たのが「宗方姉妹」

姉は思いを馳せていた人がいたが、お互いひと押しが足りなく?姉は今の夫と結婚。夫はそれを知ってるのか姉に冷たい。同居している妹はそういう姉に反発している。そんな時元恋人が姉の前に現れる。
公開当時、 
姉・田中絹代41、妹・高峰秀子26 姉の夫・山村聡40 姉の元恋人・上原謙40 

女性に好きな人がいたが、その人とは別な人と結婚する。昔の恋人は忘れたつもりでいるが深層では忘れていず、今の夫を愛せない。けっこう描かれるパターン。今回は妻は現夫と別れ、元彼とやり直そうとするが・・  この場合妻もつらいのだろうが、やっぱり一番かわいそうなのは夫だよなあ、と夫役の山村聡を見ながら思う。なんてったって元恋人の上原謙がものすごいやさ男。ヨン様も負ける。実は初めて若い上原謙を見た。・・なんかはまってしまいそう。かっこいい上原謙の姿をもっと見てみたい・・ お風呂に浸かってる姿ばかりではなかったのだよね。


お茶漬の味 [DVD] COS-023

お茶漬の味 [DVD] COS-023

  • 出版社/メーカー: Cosmo Contents
  • メディア: DVD

 
 1952

で続いてみたのが「お茶漬の味」
佐分利信42  小暮実千代34

都会の裕福な家で育った妻は、田舎育ちの夫の所作がなにか気に入らず、(夫の給料はいいらしいが)夫に不満だらけ。夫はしかしそんな妻を受け流している。不満が高じ妻は泊まりがけで外出中夫は海外出張に。。しかし飛行機の不具合で夜急きょ戻った夫と一緒にお茶漬けを食べるうち、夫のことが良く見えてくる、というもの。

新婚でもない人なら、会話のひとつひとつになるほど、とうなづくものはある。しかしなんだか最後の一言がちょっと。妻に「旦那様は家では甲羅を干してる亀だけど、外ではウサギにもなんにでもなってるのよね、私はそれに気付かなかったわ」と言わせてる。夫も「わかってくれればいいのさ」と言う。しかし妻だって亀にもウサギにもなるんだけどねえ、と思ってしまったのだが。。 いやこの映画の場合、夫はおりこうなので、夫は妻は、というんでなく人間は亀にもウサギにもなって、夫はたとえ妻がどんなんでもありのままを受け入れてる(愛してると言ってもいいのか)という設定なのか。なーんかおバカな妻(女)のすべてを許すおりこうな夫(男)という風に見てしまったのだが、それは構えすぎ?

しかしこの二つ、場所はどちらも東京で1950、1952年の制作で、描かれるのはリアルタイムだ。描かれてる風俗が「へぇ〜」と歴史的記録を見てるようである。まずどちらにも「BAR」が出てくる。酒は出すのだが、女性が一人で飲みに来たりしてる。これがバーというものなのか。家でタバコを吸う奥さん。「○○だい」「ちょいと、○○して」「ごきげんよう」といった文語的なセリフ。これは映画の中だけなのか、それとも昭和20年代はそういう言葉を使ってたのか。

しかし古い映画は、老年の顔しか知らない俳優が、なんと今の自分より若い姿で出ているのだが、やっぱり自分よりは年上に見えてしまう、というなんとも奇妙な感じがする。


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2009年04月05日

犬神家の一族(2006版)BSで

犬神家の一族 通常版 [DVD]
犬神家の一族 通常版 [DVD] 2006版

30分位始まってしまってから見たのですが、おもしろい!
実は初めてです、見るの。なので76年版は見ていません。
原作も読んでないのですが、俳優それぞれにはまり役だと思います。
特に女優。冨司純子がよいですねー。あまり出番はないですが草笛光子も。

加藤武の警部は名探偵コナンの毛利小五郎を思い出してしまう。時系列からいってコナンの方がこちらを参考にしてるのかかも。
いともたやすく起こる殺人、そしてたやすく解決される(ようにみえる)事件。コナンにしろ金田一にしろ、松本清張なんかの社会派の”事件”とは違った”探偵小説”のお話の世界を存分に楽しませてくれるものでした。

時代が戦後すぐ、ということですが、その時代色はあまりセットでは出てない感じ。一瞬現代に置き換えてるのかと思ってしまいました。松坂慶子の髪のウェーブが昔風ではありましたが、これはかえって戦前風、あとの2姉妹、冨司純子と萬田久子の髪型は現代風アップだし。服装の色がきれいなのと女性の眉とかが現代風の化粧のせいではないかと。特に深田恭子の眉はもろ今風。

これを見て76年版も見てみたくなりました。

映画HP

犬神家の一族 [DVD]
犬神家の一族 [DVD] 76年版。ぜひ見てみたい。

犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル) 本も読んでないので本の世界の雰囲気も味わってみたい
ラベル:映画 横溝正史
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2009年03月09日

チェンジリング

見てきました。
重い現実。この世にユートピアはないのか?
社会の片隅でささやかに生をまっとうできることの幸せ。

誘拐されて戻ってきた息子は別人だった。
母親は精神病院送りに。
実話に基づく。とこれくらいの知識で見に行ったのですが、なんとも最後が悲しかった。

実話を基にしているからとはいえ、これは映画。どこがどう事実とちがうかとかそういうことではなく、一つの物語作品として重く印象に残ります。一つの事件で一変する家庭生活。それに立ち向かわざるを得ない現実。立ち向かうがゆえに強くならざるを得ない自分。現実の許容。こういったことが画面を通して重く心に沈んできます。母親コリンズ役のアンジョリーナ・ジョリーの20年代のファッションと、化粧された青いまぶたと赤い唇が強く印象に残ります。

チェンジリングHP

ネット上で調べられる範囲で。現実には目をつぶりたくなるが。。
ゴードン・ノースコット事件

連続殺人紳士録 ブライアン・レーン著 中央アート出版社 (1994/12) にこの事件のことが載っているらしい。

FBI心理分析官―(ハヤカワ文庫)
FBI心理分析―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF) 昔読んだこの本を思い出してしまった。



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2009年03月02日

マッチポイント(BS)

マッチポイント
マッチポイント(通常版) [DVD]

貧しい男が貧しい女と恋に落ちる。しかしそこに裕福で美しい女性が現れる。最初はどちらの女性も魅力的。しかし貧しい女が妊娠、結婚を迫る。男は二重生活をし揚句の果てに貧しい女が邪魔になる・・・ とこれ「陽のあたる場所」と設定がおなじだなあ、と思いつつ見た。

マッチポイントではアメリカからやってきた女優を目指す(貧しい?)女がスカーレット・ヨハンソンだ。彼女は最初はとても魅力的で優雅だ。しかし男が捨てようとしだすと、描き方はどんどんヒドイ女になっていく。うーん、あんまりじゃない? 監督が男だからか?

「陽のあたる場所」でも貧しい女も最初はそれなりにチャーミングに映されてるのだが、結婚を迫り出すとひどい描き方になる。それに対し上流階級の若きエリザベス・テーラーのなんと魅力的なことか。

まあ「陽のあたる場所」では男は刑務所行きだが、「マッチポイント」では逃げ切れたかに終わってるけど、その後やはり破綻がまってるんだろうなあ、と予感させる終り方。まあこれじゃなかったら、邪魔にされた女はたまらないけど。

陽のあたる場所 [DVD]

B000LZ6DYG

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2009年02月22日

わが青春に悔いなし(映画)

わが青春に悔なし<普及版> [DVD]

BSで。
好きな原節子が出るので録画しておいたのをやっと見た。

戦前の思想弾圧の事件、京大で教授が追われた事件とゾルゲ事件に想を得て作られ、黒沢明は主人公・原節子を通して自分を主張しているのではないか、との放映前の解説があり。

古い映画のせいかちょっと言葉がききとりずらかったのですが、ずんずん引き込まれました。

時代は昭和8年から昭和20年までが描かれる。時代が戦争へと向かう中、主人公幸枝(原節子)の父・京大教授は自由主義を主張したため大学を追われる。教え子の野毛は思想弾圧に対し戦うが糸川は検事となる。幸枝は糸川と野毛と両方に惹かれているが、どちらを選ぶとなると戦う野毛に惹かれるのを止められない。昭和13年、東京での自活の道を選んだ幸枝は3年後の昭和16年、野毛と再会。同棲生活もつかの間、野毛は捕まってしまう・・

戦争や思想に対する戦前の思想弾圧、それに戦う人、というより親の立場で観てしまった。映画とはいえ、戦前、主人公が東京で一人で自活・・ 親は止められない、とそれを見送る。う〜んできるか、自分に。危ない男に惹かれる娘、できるか。しかし子供の行動は止められないんだろうなー。野毛の親にしても村ではスパイの家として村八分にあって、息子は10年も家に帰ってない。母はバカ息子が、と言いながら人目を避け、夜田んぼを耕している。

野毛の獄死の後、幸枝は野毛の実家に行き村人の視線にもめげず農作業に励む。そして戦後、農村の女性の近代化に生きがいを見出す幸枝。そこには自立する一人の女がいた。当初のピアノを弾くなに不自由ないお嬢様からは想像もできない人生である。子供は自立する、ということか。いや自分もそうやって生きてきたのではあるが。。 

「東京物語」などで見る原節子とはまたちがった魅力だ。堂々とした体躯がより一層、主人公の姿を際立たせている。生き方は自分で選ぶもの、という強い視線が原節子の体から射してくる。
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2009年02月08日

20世紀少年〜第2章(映画)

「20世紀少年 第2部」見てきました。
予想に反して?おもしろかったです。1部より緊張感があって緻密な作り。またまた登場人物はマンガから抜け出たようなそっくりぶり。カンナは一部の最後に登場した時は「どうかな〜」と思ったのですが、これもきりりとしてよかったです。それとカンナの同級生の小泉響子、足の内股ポーズなど仕草もそっくりで(漫画を読み込んで取り組んだそうです)映画のスパイス役になってたように思います。マライヤにブリトニー、神父に波春夫、マンガ家角田、どれもよかったです。

今回の映画で描かれたのは漫画でいうと18巻あたりまで。実を言うと漫画ではあの大晦日の後になると、けっこう混沌としてきてだれてるなぁと感じ出したので漫画の印象が薄いのです。そんな影響もあって映画がおもしろく感じたのかもしれません。今回は万博に行く行かないとか、子供同士の仲間のつながりのなにげない残酷さとかがバーチャルアトラクションの中で描かれてました。

しかしなんといっても「オッチョ」の豊川悦司がかっこよかった。2部では2015年になってるので年齢が55歳くらいの設定ですが、白髪で低い声で、ちらっと出てきた若い頃の商社マン時代よりずっと輝いてる映像でした。人生経験が内部から光る、という中年の理想的な姿に見えました。またユキジも当然55歳の設定ですが、彼女に限らずフケ役の同級生は年齢を表すため老けメイクをしてますが、55歳のユキジの顔、 え〜っ! 自分はこんな風に見えてるわけか とまるで鏡を見てるようで・・ ああ水分が抜けるとはこういうことなのか、と悲しい納得をいたしました。

映画の最後は荒野のDJの場面。これがDJの脇にCCRの「雨をみたかい」のシングル盤、脇の机にはジャニス・ジョプリンの「パール」。原作もそうなのかと漫画をみたら、原作にはありませんでした。監督の発想なのか。「雨を見たかい」の「雨」は当時のベトナム戦争のナパーム弾のことを指していて、映画ではウイルスの霧が噴射という所まで行ってたから、それに掛けたのか、にくい仕掛けに、おぉと唸ったおばさんでした。

20世紀少年 2部 映画公式ページ

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (18) (ビッグコミックス) 18巻 荒野のDJ、ギター1本で登場するケンジ、スプーン曲げ、万丈目とフクベエ けっこう伏線がある巻だった

CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL:CHRONICLE THE 20 GREATESTHITS CCRベスト

パール
ジャニス・ジョプリン
B0002CHQUI

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2008年09月06日

20世紀少年(映画)

映画、見てきました。ポスターなどを見て、まあ原作によく似た俳優がいたもんだと思いましたが、実際「マルオ」「オッチョ」「ケロヨン」などほんとに原作のイメージ通り。ケンジは唐沢クンではいい男すぎるのでは?と思いましたが、冒頭、カンナをおんぶしてのコンビニ経営ぶりはなかなかくたびれた感じがして、しかもやはりどこかかっこいい。唐沢クンはやはりぴかいちの俳優なのかと見直しました。

原作を読んでていまいちケンジの学年が特定できなかったのですが、小学校の卒業名簿を見る場面があり、それが昭和47年度卒業、とあったのであの冒頭の放送室乗っ取りの1973年は(作者の浦沢さんと同じ)ケンジの中2の時だったとはっきりしました。

原作のファンとしては、よくも原作どおりに再現してくれ、キャラクターのイメージが崩れなかったのがほっとしたものの、万博に行く行かないのフクベエの葛藤とかが全然ないし、あるいは続編で表現されるのか、また最後の巨大ロボットもよくも漫画どおりに映像化した、と思う反面、けっこうあっけなく大晦日になってしまうので、それまでに地球がともだちに席巻されている、というのが画面から伝わってこない。

これは原作を読んだ人と読んでない人とではまったく感想が違ってくるんじゃないでしょうか。

このストーリーに関しておもしろく感じるのは、自分が主人公たちとほぼ同年代で、描かれる30代あたりの日常・なんだか気付いたら子供もいて生活に追われてるよ〜というのと、回想される小学生時代に同時代的な共感があるからなのです。映画の観客は20代がほとんどでしたが、彼らにとって生まれる以前の親の年代のストーリー、どうおもしろく感じてるのか。実際まんがは自分の子供が買ってたものだったのですが。。

しかし映画の冒頭、昼休みの放送が「エーゲ海の真珠」。まったく自分の中学でも同じでなんだかそれだけでも70年代にタイムスリップします。そのあとに響く20th centuryboyのずしりと思いギターの響き、マーク・ボランってこのあとすぐ亡くなってるんだったなあ、などと21世紀の暗闇で思いました。

映画公式サイト

浦沢直樹と三谷幸喜の「僕らの20世紀少年論」(ぴあ)

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)
20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス) も1度、通しで原作読めばともだちが分かるかも

映画「20世紀少年」オリジナル・サウンドトラック
映画「20世紀少年」オリジナル・サウンドトラック 曲目紹介がないので分かりませんが、サントラも出たようです

グレイト・ヒッツ
グレイト・ヒッツ
T.REX 72年頃出てきた当時はいいとも悪いとも思わなかった。5,6年経ったらなんかとっても好きになった。
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2008年07月19日

鰯雲(BSで)

少し始まってしまってから見だしたのだが、古めかしい画面に見たことのある顔だがすごく若い、という俳優さんたちが映っている。

主人公は淡島千景演じる農家の嫁である戦争未亡人。それが手押し耕運機で田んぼを耕してる場面が出てきて、一体耕運機はいつ頃から出てきたのか?という興味と、農地解放で農地の減った農家、という歴史の教科書での知識でしかない場面が出てくる、しかもなんとなく昭和30年前後のような時代設定、ああ自分が生まれたころの田舎はこんな風だったのか、という感慨が湧いてきて午前2時半まで見てしまった。

地主であった本家の主人夫婦、長男、銀行員の次男、家で農業を手伝っている三男、分家一家、本家から近所の農家に嫁に行って戦争未亡人になった本家の主人の妹、そこに取材にやってくる新聞記者との恋愛がからむ。出演陣が淡島千景、長男が小林圭樹、その縁談相手が司葉子、分家の娘に水野久美、新聞記者が木村功、・・と自分の中では一様に年とった俳優さん、といった位置づけだった人がそれぞれの年齢で配役されていたのが新鮮だった。

そして農地解放間もない農家の様子。長男の縁談に「秋嫁」「春嫁」などという言葉が出てきて、田植え、稲刈りに嫁を働かせるための言葉らしい。おーこんな言葉があったのかと感心する。お嫁さんといえば一家の食事の支度におおわらわ、という観念があったのだが、嫁いでも10年近くは台所の主導権は姑で、嫁はあくまで農作業の働き手でしかない、というせりふもあった。

そして長男は借金をしてまで本家として豪華な結婚式を挙げようとする親に反発して、見合い相手と暮らし始めてしまう。ほー 当時そんなことをする人もいたのか、と感心したがそれって自分の親世代の話だなあ、などとまたもやびっくりする。そして生活費のため農地解放で地主であった本家から農地をもらった、昔の小作農家の田んぼの「賃鍬き」をするのである。農地解放ってけっこうすごい変革だったのか、とまたも画面をみて感心。

農作業で牛に田を耕す場面とか、手押し式の田んぼの草取り機など今は資料館の展示物である農機具が現役で出てくる。また「厚木駅前」などという商店の看板があって、昭和30年前後の街の様子もおもしろい。そんなこんなで若き俳優と50年前の近郊農村の様子がリアルに伝わってくる掘り出し物の一作であった。やはりリアルタイムの情景を描く映画は作っておくべきだなあ。

キネマ旬報DB 昭和33年作 

原作は和田伝の「鰯雲」 ・・厚木生まれで家が名主だったそう。鰯雲は映画化当時かなりヒットしたらしい。 

「鰯雲」の一場面・・厚木市HPより

→和田伝

なんと和田伝氏は厚木市名誉市民でした。市のHPに和田伝氏のページがあります。

「鰯雲」執筆のころ

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2008年07月12日

フォーチュン・クッキー(BSで)

フォーチュン・クッキー
フォーチュン・クッキー 特別版
 
最初の30分がめちゃめちゃおもしろい。母と姉と弟、特に姉とやんちゃな弟のけんかが最高。

15歳の高校生の娘と夫に先立たれた精神科医の母、そこに現れた母の再婚相手、そして娘が恋心を寄せる少年、そして娘のやってるロックバンド。 母が忘れてしまった少女時代の気分、娘が理解できない母の思い、それが「フォーチュン・クッキー」を食べて体が入れ替わって・・ と後半けっこうみえみえな展開なのだが、1時間半テンポよく楽しめました。

娘のやってるロックバンドの曲がけっこうよかった。母に入れ替わった娘が自分の好みで買ったふりふりの洋服に母が「なによ、その服、スティービー・ニックスみたい」という場面とかロック小ネタも楽しめる。

Take Me Away(Christina Vidal)  映画の中で歌われる曲 ガレージでの練習場面がYOUTUBEで

フォーチュン・クッキー・オリジナル・サウンドトラック(CCCD)
フォーチュン・クッキー・オリジナル・サウンドトラック


キネ旬DB 1976年のジョディ・フォスター主演作「フリーキー・フライデー」のリメイク作。 ということだ。

フォーチュン・クッキー(食べ物)ってこんなもの。おみやげで似たようなのをみたことがある。中に入ってるのは紙とか人形とかいろいろだった。

Chad Michael Murray チャド・マイケル・マーレイ  娘が思いを寄せる男性。これがなかなかよかったな。
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2008年06月29日

ターミネーター2(TVで)

ターミネーター2
ターミネーター2

なんだまたやるのか、と思ったのだが家人が見始めたので「しょうがないなあ」と思いつつお相伴に。だいたいこれで見るのは3度目くらいである。が、しかしやはりおもしろい。先日マトリックスもTVでやってたが、繰り返し見てしまう、というのはこちらのターミネーターの方が勝るのではないか。

裸で降り立ったあと、身体が同じのを見分ける場面、精神病院でお母さんが口から針金?を吐き出して逃亡を図る場面など、この場面が来るはずと思って、そうそうこの場面だと確認するのもまた面白い。やはり2では液体形の悪役ターミネーターのあの冷たい顔と、形を変える場面、精神病院の床からぬっと出る所とか、頭が二つに割れて、でも金属の断面たとか。最初のトラックとオートバイの追跡が一番の見ものだ。

少年が悪友二人とバイクに乗ってゲームセンターに出かける所では、黒いラジカセからガンズ・アンド・ローゼズの曲が流れてくる。ここでも、そうだガンズが流れるんだった、と思い出す。映画が作られたのが91年、時代設定は94年。Guns N' Rosesがデビュー作Appetite for Destructionを発表したのが87年だから91年当時、男の子、悪がき、ちょっと不良になりかけ、という場面ではおあつらえ向きの曲、アーティストになってしまうのかと思う。しかし例えば時代設定を2008年にしたら、ipodを使うのか?などと思ってしまった。がしかしipodじゃ音楽は外に向かって流れないよなあ。このラジカセから音楽を流してバイクに乗る場面、里親の家での暮らしや病院にいる母を思慕するコナー少年の心情を表すのに、とても合ってる気がする。

シュワルツネッガー扮するターミネーターに「どうして人を殺しちゃいけないのか」と問われてコナー少年は「いけないからいけないんだ、殺さないって約束して」と言わせて、なかなか教育的な場面も用意されている。

Use Your Illusion II
Use Your Illusion II 
Guns N' Roses 1991.9/17発売
この青とオレンジの2枚同時発売の「Use Your Illusion 」2の青ジャケの12曲めに使用曲「You Could Be Mine 」が入ってる。

・・これは映画の最後にも聴けるらいしのだが、なんと3回ともTVで見てるのだが、砂漠の母の旧友、研究所あたりまでは覚えてるのだが、そのあとどうなるのかとんと思い出せなかった。前2回はそこらで寝てしまったらしいのだ。で、今回は・・ やはり寝てしまった。で結末が分からない。家人は「もう1回見たら〜」と教えてくれなかった。。

キネ旬DB とりあえず結末まで読むと、かすかに記憶が蘇った。忘れてるだけで前回は最後まで見たらしい。
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2008年06月07日

ホワイト・ライズ(TVで)

ホワイト・ライズ
ホワイト・ライズ

途中からだったが、主人公がちょっと気になるジョシュ・ハートネットだったのでそのまま最後まで見た。
一人の男性を二人の女性が愛してる、だけどそのうちの一人はうそをついている・・ と。こと恋愛に関しては伝言はだめだよ、ということですね。題名のWHITE LIESは軽い(悪意の無い)うそ、という意味だが、うーん、映画ではうそをついてる女性に悪意は見えたけどなあ。原題は「Wicker Park」なので日本でカタカナ題名を付けたということか。

映像が過去と現在を行き来して、またカットもめまぐるしい。ジョシュ・ハートネットが出てなかったたら途中で見るのをやめてただろう。役どころの男性像がいまいちふがいない感じ。彼の出てる映画は「パラサイト」と「ブラック・ダリア」を見ているが今のところ「パラサイト」での実験好きの高校生役が一番よいな。

角川映画オフィシャルHP

goo映画 ホライト・ライズ

パラサイト
パラサイト 指輪物語のイライジャ・ウッドが出ている。
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2008年02月16日

灯台守の恋

灯台守の恋
灯台守の恋 2004年 フランス

これも「毛皮のエロス」でCMが入っていて「パヒューム」と一緒に借りたもの。3日にHDDデッキを買って以来きちんとテレビ画面でDVDを見られるようになったので勢いがついているのだ。この半年DVDデッキが開閉できなくなってどうしても見たくなったものはPCで見ていた。「イレイサーヘッド」「毛皮のエロス」「パヒューム」どれもこうへんてこだったりすごい緊張感だったりでいささか疲れ気味。それに比べるとこれはごくフツーの恋愛ストーリ、いや地に足ついた物語。・・かとも言えるが、現実にそれはあるかねえ、というのがこの映画最大のクライマックスシーン(なのか)DVDのパッケージになっている場面。

フランスはブルターーニュの離れ島にある灯台守の夫婦。そこに補充されてやってきたアルジリア帰還兵。二人の男の間でゆれる妻。

物語の発端が両親が死んで今は島を離れてる娘が空になった家を売るところから始まるが、そこに一冊の本が届く。そこに秘められた母の恋が綴ってあったのだ。これあの「マディソン郡の橋」と同じ設定だなあ。発端も内容も。

悲しいなあこういう一生って。映画にはなるけど。やっぱり伴侶が一番愛する人っていうのが幸せだよな。結婚生活途中で出会った男に夫より惹かれ、かといって家族を捨てぬまま心だけかなわぬ男を思って暮らすなんて。。 しかもその男の忘れ形見が残されたのだ。それをたぶん夫は知りつつ溺愛して育てた、という設定だ。

離れ島に暮らす人々もその孤島の自然の一部になっている、といった風情の映画。

映画HP

ブルターニュがどこにあるかわからなかった。

大きな地図で見る
矢印の点がその舞台の島「ouessant」(ウェッサン島)

ブルターニュ ウィキ この前の「ウェールズの山」でもそうだったが、このブルターニュもフランス中央部とは文化が違うらしい。こういうのを知るってのも映画の効用だなあ。
posted by simadasu.rose at 13:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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