2015年02月23日

火曜クラブ(クリスティ)

火曜クラブ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) -
火曜クラブ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) -

BSのマープルにはまりこの短編集を読んでみた。マープルほか小説家で甥のレイモンド、女流画家、前警視総監、牧師、弁護士の6人がマープル宅に集まり自身の知っている事件を話し、それぞれが犯人を推理するというもの。1人1話で後半はメンバーが前警視総監、大佐夫妻、女優、セント・ミード・村の医者になっている。テレビではあまり目につかないのだが、マープルはセント・ミード村に住んでいてその村の出来事にひきつけて各人の語る事件の犯人を言い当てるのである。この短編を読んだことでよけいドラマがおもしろくなった。おいそれと年をとっているわけではない、身の回りの出来事に人生の機微があり、様々な人間の悲哀をその目の奥にためこんでいる、といったところがとてもおもしろいのだ。これは自分でも年をとったせいかもしれない。

ドラマの面白さは本と違って視覚的に舞台となるイギリスの村や屋敷や調度品、そして特に女性のファッションが目の当たりに示されるところだ。これはホームズのドラマも同じだ。で特にこの短編では、発表が1932年ということなのだが、物語の設定も同時代か。マープルはいわゆる上流階級に属している。「気の利かないメイド」「私たちの社会階層」などという言葉がよく出てくる。そこで「コンパニオン」という言葉が出てきた。これはここで初めて知った。どうも女主人の話し相手らしい。で調べて見ると「レディ・コンパニオン」といって「上流または富裕な女性に雇われ、そのお相手をする生まれ育ちの良い女性のこと。」らしい。

また、遺産相続の話も出てきて、遺産を相続できる相手と結婚できるか否かが事件のカギになっていたりもする。おりしもピケティ氏が「ゴリオ爺さん」で遺産のある相手との結婚で、資産と所得の歴史的見解を述べているが、この小説でも目の当たりにしたというわけだ。ゴリオ爺さん、読んでませんが爺さんの舞台は1819年のパリだそうで、この1930年のイギリスはまだ遺産があったということですか。なにかイギリス社会、特に階層社会に興味が湧いてきました。

アガサ・クリスティーのミス・マープル DVD-BOX 1 -
アガサ・クリスティーのミス・マープル DVD-BOX 1 -  今TVでやってるのはこのジェラルディン・マクイーワン。残念なことにこの1月にお亡くなりになったそうだ。

posted by simadasu.rose at 00:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 本・エッセイ、小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あの長い名前をもらったロイヤルベビーの報道を聞くに、王室やそのお仲間たちは、小説や映画でしかしらない階級制度があるんだって思っちゃいますね。
今の自分が労働者階級であるのは間違いないのに、イギリスの戦前が舞台のドラマや映画び服装、お屋敷、調度品は楽しめます(笑
そうですか、マープルは上流なんですか。
ホームズは中流かな(専門職という扱いで)
Posted by タネ at 2015年05月06日 10:52
今日の夜もある、と思ったら先週で全部放送終わってました。録画はしてたのですが、結局リアルで深夜1時半から見てました。なにかはまってしまったんですよね。あやかった高崎山の赤やんもそのまま使うらしいですね。

上流というのもけっこうあいまいですね。まあ、マープルおばさんは使用人を雇ってます。

食器、家具、料理、ティータイム、ファッション、なにか別世界のものが画面に出てきて楽しめました。身近にないものにあこがれますね。 TVドラマのホームズの部屋もけっこうな調度品がありますよね。

なわけで、アマゾンで「英国貴族の暮らし」なんて本を手に入れました。

Posted by ろ〜ず at 2015年05月09日 13:42
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