2014年12月30日

ルーティーン(篠田節子)

ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA) -
ルーティーン: 篠田節子SF短篇ベスト (ハヤカワ文庫JA) -  2013.12.25
10の短編が収められている。「子羊」「世紀頭の病」「コヨーテは月に落ちる」「緋の襦袢」「恨み祓い師」「ソリスト」はすでに単行本等に収録済み。「沼うつぼ」「まれびとの季節」「人格再編」が雑誌に発表のものがここに収められ、標題の「ルーティーン」は書きおろし。

「ルーティーン」は団地に妻と子供二人がいるサラリーマンの話。ある日の帰宅途中、夢遊病のように家の前を通り過ぎる。以後名前を無くして1人で工場労働者として20年。でまたある日フラッシュがたかれるように元の団地の扉を開けると、何事もなかったかのように「おかえり」と迎えられる。「父帰る」ではなく、自分は失踪しているのに、別の自分がいる生活があった。人生も中盤を過ぎると、振り返った年月は夢かうつつかわからなくなる。そんな感慨がやけにリアルに迫ってくる。
posted by simadasu.rose at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・篠田節子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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