2007年01月10日

日本のお金持ち研究・橘木俊昭著

日本のお金持ち研究
日本のお金持ち研究

 2005.3

「格差社会」の橘木先生のお金持ち研究の書。アメリカでは大富豪に関する研究がたくさんあるのに日本ではそれが無いとか。2001年度版「全国高額納税者名簿」で2年続けて納税額3000万円以上の人、6000人にアンケートをとってまとめたのがこの本。おもしろいです。なんたって日頃触れ合う機会の無い方のことがほんの少しわかります。

なにしろ納税額3千万円以上の人が6千人というのも初めて知ることです。アンケート回収率は当初の5%未満を越えて8%の500通であり成功だとのこと。なにしろこの研究をすると言ったところ友人が「金持ちは忙しい」「金持ちは秘密主義である」「金持ちはあくどいことをしている」という理由のもとにアンケートになど答えるはずがない、と助言をしてくれたそうです。

これでわかったことは金持ちの職業は大きく「(中小)企業の起業者」「医者」の2種類。医者は15%で全国まんべんなくいる。起業家は約3割。東京では「分類不能」の職業の方が57%。やはり東京ではチャンスがいろいろあるということでしょうか。しかも医者は「美容整形」「眼科」が多い。
企業にしろ医者にしろ大企業のやとわれ社長とか大学病院勤務では金持ちになれない。起業社長の趣味は仕事。特に年配になると経営をゆずり全国にある配下の会社を見て回るのが趣味。

分析もしてます。「階層クラスター構造」というので所得、教育、職業威信の3つについての関係です。社会学ではすべて高い人を「上層一貫」すべて低い人を「下層一貫」相関度の低い層を「非一貫」と呼んでいる。なるほどー 「一貫」かあ。

紹介されてる分析では1955年から85年までは「下層一貫」が45%から10%とぐんぐん減っています。「非一貫」が48%から70%と増えて、これは貧乏人が減って、チャンスさえあれば金持ちになれたことを表してます。ただ「上層一貫」が65年で8%と最低になるがそれ以後ずっと増えて95年では22%になっていて、しかも95年は「下層一貫」も85年より5%も増えて、「非一貫」が85年より9%減っています。これは90年代に階層分化が進んだ、いま言われている格差社会が出現したことを表しています。

親子で同じ職業か、については経営者、医者とも半数は親と同じ職業で、親が金持ちなら。。ともいえますが、半分はそうではないのでゼロからのスタートも希望が無いわけではないようです。
posted by simadasu.rose at 01:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・上流下流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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