2012年06月24日

歪笑小説(東野圭吾)

歪笑小説 (集英社文庫) [文庫] / 東野 圭吾 (著); 集英社 (刊) 2012.1.25

「小説すばる」に連載の短編が文庫化。
編集者の青山、仙台在住小説家・花房百合恵、『撃鉄のポエム』で新人賞をとり映像化の話がある・熱海圭介、次の年の受賞者・唐傘ザンゲ、46歳で窓際族にされ新人賞に応募する・石橋、引退宣言をした忘却の作家・寒川、定年まじかで市役所をやめ小説1本にしぼった・大川、これらの人々が織り成す悲喜こもごも。短編同士が全体で一つの流れになっている。それぞれのつながり方もおっとニンマリする。テンポのよい進み方で読み出したら止まらない。ヒット作連発の東野氏だが、それぞれの登場人物に与えあられたポジションは東野氏の分身ともとれ、作品を生み出す苦労は並大抵ではないんだろうなと思いつつ、小説家や芸術家でビッグネームになる人の周辺には幾多の埋もれる人がいる現実が身にしみる。

少し前に読んだ「黒笑小説」は黒いだけあって、笑いがより辛らつだ。「歪笑小説」の方は登場人物の新人達を成長させている。巻末に熱海と唐傘の未来の小説紹介を載せるというオマケまでつけ、小説家として見込みがあるヤツをひとりふたり作りだしている
黒笑小説 (集英社文庫) [文庫] / 東野 圭吾 (著); 集英社 (刊) 「黒笑小説」2008.4.25文庫 2005単行本
こちらにすでに唐傘ザンゲ、熱海圭介、大川、寒川が出てきており、受賞内幕がかなりブラックに書かれている。
posted by simadasu.rose at 15:09| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・エッセイ、小説 | 更新情報をチェックする
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「歪笑小説」東野圭吾
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