2011年01月30日

シテール島への船出(BS)

撮っておいたBS。エレニの旅は作りすぎた映像、などと思いつつもやはりどこか心の底に届いたのか。こちらも静かな作りながら観終わりました。どんどんみないとHDが満杯になってしまう。

こちらは一転して老夫婦の物語。映画監督の息子の目を軸に展開。やはり舞台はギリシアなのだろう。32年ぶりに夫、父がロシアから帰ってくる。ギリシア版「父帰る」か、と思いつつも菊池寛のそれって筋知らないんだな。と今回はあらすじ検索は紹介までにとどめ画面に没頭した。エレニほど作りこみの絵という印象は無かった。何箇所か、おお、この場面は静止絵画だな、と思える印象的な場面はあった。普通の動きのなかに効果的なシーンが有るくらいでちょうどいいのだ。

よく分からないが32年前、内戦で父は戦い山にこもりロシアへ逃げた。そこで妻子を設けたがなぜか今回帰ってきた。それが監督になった息子の劇中劇みたいな感じで進む。とこれは前情報なのだが、読んでなかったら観ていて分からなかったかも。で昔住んでた山沿いの村は村人は街へ出て無人になっている。スキー場の話があり村人全員の土地売買契約のサインをしようとするその場面で父は拒否。「またか」と村人。32年前もそういうことがあったのか、と思わせるが、この村、石造りで家の前には風化した木の柵があり、葉を落とした木が立っている。この場面がフリードリヒの「樫の森の修道院」という絵を彷彿とさせる。
furi.jpg

フリードリヒの絵は日本にいるとついぞ見ない風景なのだが、ギリシャというか石の家のヨーロッパではけっこう有りうるものなのかなどとちらと思った。

土地の売買を拒み農機具小屋?が燃えるシーンなども印象に残る。しかしなんといっても最後の場面だ。浮橋に、帰ってきた夫と待っていた妻が抱き合い、そして立つシーン。シテール島へ向かうというのか。ヴィーナスが生まれたという島、独身者が巡礼すれば好伴侶が見つかるということになっているらしいが。この夫婦のなれそめも妻のうわごとで知らされる。若き夫は****(忘れてしまった)からの難民で、14歳だった妻カテリーナの家で水を飲んだというのだ。子供は50歳位に見えるから、村での幸せな?暮らしは20年間位はあったのか、いや必死で私たちを育ててという言葉があったから10年位だったのか。映画では「ほんとはわしもカテリーナが好きだった」という父の村時代の友人も出てきて何かと世話を焼く。しかし32年間待ち続けた妻はロシアで現地妻を持とうとも、やはり心は夫にあったのか。この夫と妻役の二人がいい。妻は小さくて頼りなげ。これがカトリーヌ・ドヌーブとかソフィア・ローレンみたいな女優だったらこの場合絵にはならないんだな。

しかし帰ってくるのは父が多い。妻は待ってる、映画とか小説では。で帰ってきて「昔と同じ、怖くなるとすぐ隠れるのね」と妻に言われたりする。

でなんだかよく分からないが、なにやら有名らしい監督の作品を見たのでありました。あと1作残っているのだ。

テオ・アンゲロプロス全集 DVD-BOX II (ユリシーズの瞳/こうのとり、たちずさんで/シテール島の船出) / ハーヴェイ・カイテル, マルチェロ・マストロヤンニ, アキス・カレグリス (出演); テオ・アンゲロプロス (監督) DVDboxが出ている
posted by simadasu.rose at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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