2011年01月29日

廃院のミカエル(篠田節子)

廃院のミカエル [単行本] / 篠田 節子 (著); 集英社 (刊) 2010.11.30

おっと、最新刊が出ているではないか、と本屋で見つけさっそく読みました。読み出したら止まらず、一気読み。

ギリシャの現地商社員の美貴と壁画修復師の吉園、ギリシャ人と結婚したものの夫の事故死により未亡人となった綾子。このワケ有り3人の日本人がギリシアの廃院・・修道院、街を舞台に繰り広げる、ぞっとしたり、おやっと思ったり、ほっとしたりの行状記。例によってなどと言っては悪いかもしれないが、行く手の道は現れたりつながったり、迷い込む修道院に現れる、あるはずもない影とか声とか異体とか。やはり見えざる霊魂かはたまた呪いか、とどきりとさせといて、オーストラリアから来た青年が科学的なキーワードとなった。

以前の「ホーラー死都」もエーゲ海が舞台でやはり幻影が出てきてちょっと似てる感じですが、こちらは主人公の美貴にがんばれよ!と声をかけたくなる爽快さがあります。これ男性が読むとまた別なんでしょうか。篠田さんに出てくる女性は、私はリアリティーを持って読めます。

本の表紙の修道院と裏表紙の街並みがとてもいいです。どちらも文中に現れる雪が舞っており、本文を読みながらこの絵を見ると、「ギリシアにはあちこちに修道院がある」という風景と、現れる幻影が頭の中でより想像をかきたてられます。装丁:片岡忠彦
posted by simadasu.rose at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・篠田節子 | 更新情報をチェックする
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