2010年02月07日

極北シベリア(福田正巳著)


極北シベリア (岩波新書)

極北シベリア (岩波新書)

  • 作者: 福田 正己
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 新書




北海道大学低温科学研究所教授の著者がシベリアの永久凍土研究のために訪れた成果を分かりやすく新書にしたもの。訪れた時期は92年から95年あたりか。ツンドラタイガ永久凍土の説明から始まり、地中の凍り具合により地表の模様(シロウトにはそうみえます)がエドマ層とかピンゴとか様々な形になる。

またエニセイ川とかレナ川とか北極海に面する河をほとんど調査している。こういう現地調査をする学者は実行力がないとだめなんだなあというのが分かる。とくにロシアでは。堅い内容なのにロシアの学者との調査の様子が親しみやすく書かれています。


また各地でスターリン時代の強制収容所が残っていたり、また放射能汚染がある、ということも記されています。北極海沿岸の灯台などの電源が原子力電池が使われたり、ヤクーツク付近では地下核実験場があったり、またダムを作るのに岩盤爆破にプルトニウム型原子爆弾を使ったりしたというのだ。まずは調査に放射能検知器が必須だったという。

何故凍土の研究?だが、凍土を研究して変動を読み取れば古代の気候変動が分かる。あとは凍土の性質を利用して人工凍土を作りそれを地下鉄などの建設に使っていて、新幹線の上野地下駅(深いです確かに)や東京湾縦断トンネルでも使われたそうです。

読んでると道路は夏、氷がとけると土台が歪んでとても大変だ。ここに人工物を作ることが無理なんじゃあとも思えてくる。しかしなにか興味をそそられる自然環境ではあります。

北海道大学低温科学研究所

シベリア地図
シベリア

シベリア写真集 大阪大学大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻地球循環共生工学領域・町村尚准教授 のページ

JSPS最先端研究拠点研究 シベリアタイガ永久凍土の環境変動の研究報告がありました。2005-6の研究。このメンバーに著者の福田氏の名前もありました。 (ヤクーツクの写真カラマツ林



posted by simadasu.rose at 11:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・歴史地理伝記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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