2009年04月11日

仮想儀礼 上・下(篠田節子著)

仮想儀礼〈上〉
仮想儀礼〈上〉 

仮想儀礼〈下〉
仮想儀礼〈下〉

篠田節子著 上・下 2008.12.20 新潮社

都庁に勤めていた38才の鈴木。趣味で書いていたゲーム系のノベルが縁でその出版関係者の矢口から本格的なゲーム小説を書きませんか?と持ちかけられる。都庁をやめ作家一本で行くことを決めた矢先、夢は脆くも崩れ去る・・ 職も妻も失った鈴木と矢口の二人、はてどうやって食いつないでいくか? とここから物語が始まる。

そして二人が選んだ職業とは、”宗教” それも”ネット宗教”だった。 ネットで宗教と称し悩みに応える。それが予想以上に当たり、美大出の矢口が仏像をこしらえ、集会室をつくり、やがて立派な”教団”となってゆく。大きくなるにつれ信者の動きは鈴木たちの予想を超えるものとなる。そして行き着いた果ては・・?

”宗教”なるものに何ゆえ人が集まるのか? 悩みに対する心のよりどころ? 何故心療内科ではなく宗教なのか? そして金を得ること、とは? ”宗教”を軸に様々な人生模様を描き出す。

前半の筆致はいつもながらスピーディーで、すぱっとした篠田節。分厚い上・下組だが、ジグザグ行路は一体どうなるのか? 一気に読んでしまう。最後は・・ やはりこうなるか・・ 「愁」かなあ
posted by simadasu.rose at 16:06| Comment(5) | TrackBack(0) | 本・篠田節子 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
わが老母が、サスペンス、推理ものが大好きなんです。
本格推理じゃなく浅見光彦シリーズとか十津川警部シリーズとか…。
せんだって買ってあげた「チームバチスタの栄光」の読後感は、まあまあ面白かったけど、気持ち悪かった…。
若いときは松本清張の映画化されたものが好きでしたけど小説だと読後感がいやな感じがする…。

そんな母に篠田節子作品は向きますでしょうか?(^ー゜)

アタクシ、最近、活字はほとんどノンフィクションばかりなもので。
どうかひとつ。


Posted by アオエ at 2009年04月11日 21:33
お母様は昭和ひとけたか大正ふたけたでしょうか?
う~ん、なかなか判断はむずかしー
本は年上の人のは読んでも、なかなか若い人のって読めないところもあるんですよね。

篠田さんはある種のSF系か、とか思ってたので思わずサスペンスって何や?と調べてしまいました。

ラテン語が語源で「吊るす」 なるほどズボンのサスペンダーですね。 で不安な状態をさし、解決の糸口がつかめず、観客・読者の不安を高め、どんでん返しの結末へと飽きさせずにひきつけていく手法・・ とありました。なるほどそれなら篠田さんは正にサスペンスですね。殺人事件は起きませんが。

篠田さんはからっとしてるんですよね。桐野夏生はそれに対し汗っぽい感じとでもいうのかな。

正体不明の伝染病の収束を描いた「夏の災厄」などは年齢問わずおもしろいと思うんですが。

↓の方のページも一本釣りで紹介した以外の本の紹介があります
Posted by ろ~ず at 2009年04月12日 02:17
桐野夏生は好みじゃないそうです。
彼女と正反対ならいけるかも知れませんね。
Posted by アオエ at 2009年04月12日 21:58
今日、書店に寄ってみましたら、
文庫本では「女たちのジハード」1冊しか探せませんでした。
解説が田辺聖子さんでしたので、これは絶対「面白い小説」だろう納得。
直木賞受賞作ですね。
推理サスペンスとはちょっと違うみたいですが。
ただ、最初の1冊としてはちょっと長いので買うのはやめました。
アマゾンで彼女の作品を探すといずれも評判がよろしいですね。
いずれ何か1冊読んでみます。
まず自分が読んでみて母に薦めることにしようと思いました。
今、本等はアマゾンでまとめ買いしてますので
かなり先になるかとは思いますけれども。


Posted by アオエ at 2009年04月28日 17:05
篠田さん、見出しをつけてる書店はほとんど無いですね、残念ですが。
「女たちのジハード」おもしろいですよー NHKでドラマにもなりましたね。読むと元気が出ます。男性から見るとどうなんでしょう。

折も折、「夏の災厄」を紹介するのにぴったりなので、upしました。読んだの10年位前なんで細部は忘れてしまってるのですが。
Posted by ろ~ず at 2009年04月29日 16:00
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