2008年08月16日

労働ダンピング(中野麻美著)

労働ダンピング―雇用の多様化の果てに (岩波新書)
労働ダンピング―雇用の多様化の果てに (岩波新書) 2006.10

著者は弁護士でNPO「派遣労働ネットワーク」の代表を務める。75年生。

弁護士だけあって、法制度の面から現在の労働問題を分析している。1986年の男女雇用機会均等法と労働者派遣法の制定でまず女性の派遣労働が加速され、さらに95年の日経連の「新時代の”日本的経営”」という考えが派遣を男性を含む若年層にまで拡大されたとする。

貧困化は雇用から生み出され、雇用における格差は性役割と所得のジェンダー格差によるところが大であるとする。こういう貧困化をさらに深刻化するのが競争政策・規制緩和であるとする。

官庁にしろ会社にしろ外部に任せらせると判断したら外注するが、外注したからには内部でやるより価格は低くなければ意味がない。そこで外注された会社はどこで価格を下げるか、となると人件費である。
官庁から外注された仕事、または公共入札が低価格の労働ダンピングを引き起こしていると説く。

いずれにしても「商品ではない人間」のための新しい労働システムを構築する働きが必要としている。・・・それがいまだみつからず、ですか。

ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書) 門倉貴史著 2006.11

門倉氏はこの本でワーキングプアの定義として東京23区の生活保護水準=2004年度で年間194万6040円支出を基準にして、働いてるのに年間収入が200万以下の人を便宜的にワーキングプアとしている。 

実際にそれとみなされる人たちへのインタビューを多数交えながら、門倉氏もまた上の「労働ダンピング」と同じくワーキングプアの原因として小泉政権の「構造改革」による自由主義経済と民営化の影響をあげている。

生活保護VSワーキングプア  若者に広がる貧困(PHP新書 504)
生活保護VSワーキングプア (PHP新書 504) 大山典宏 2008.1

市役所で実際に生活保護を担当していた著者の書。

posted by simadasu.rose at 17:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・上流下流 | 更新情報をチェックする
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