2014年08月17日

昭和40年代ファン手帳(泉麻人)

昭和40年代ファン手帳 (中公新書ラクレ) -
昭和40年代ファン手帳 (中公新書ラクレ) -  2014.6.10発行

”同級生”泉麻人氏による編年体の昭和40年代への書き付け、メモ、思い出、エッセイ。この本の企画が、ホンモノの高校の同級生、石破茂氏との中央公論誌上での「同窓会」をテーマにした対談からだそうで、巻末に一部抜粋が載っている。高校2年時同じクラスだそうで、連日政府の弁明?をしている石破氏と、アサイ、イシハと呼び合いアイドル談義で盛り上がっている。これがまたおもしろい。なにか石破氏も身近に感じてきた。

昭和40年の1月から昭和49年の12月まで、同級生的には、小学2年の3学期から高校3年の2学期まで、1年につき7つ位のエピソードをもとに書かれている。ここは網羅性のある泉氏のこと、事柄については新聞縮刷版も参照し、なにより小学4年から6年まで毎日つけていたという日記も基になっている。なので日記が引用されているところはとてもリアルだ。東京新宿区と北関東の田舎という違いはあっても、小学生時分の出来事に対する感覚はそう違いは無い。酒びんのフタ集め、なんてのもが東京でも流行ってたとは知らなかった。6年の秋頃かと思っていたが44年始めとあり、さらに5/11付け朝日では「酒ブタ遊び、東京と近県の子供たちの間で大流行しているこの変わった遊び・・」と引用されていて氏は中学に入ってもまだ続いていたとあるが、私の小学校では少したつと禁止されピタッと終わってしまった記憶だ。また氏の住んでた中落合は学生時代の下宿先の下落合のすぐ隣とあってまた親近感が湧く。

大きく違うなと感じたのは中学生からだ。だいたい3年泉氏が先を行っている。泉氏は中学1年1学期から深夜放送を聴き始めているのだ。中間、期末の試験勉強で聴き始めたとあるが、自分は中3の三学期あたり高校受験の時からである。72年になり高校になるとかなり積極的に”外タレコンサート”に足を運び6月シカゴ、7月ELP、73年イエスと行っている。こちらは田舎で新聞のコンサート評を見て指をくわえて大学は絶対に”東京に”いかねばと決意を新たにしたのだ。おまけにディスコにも行っている。こういう付属の輩と大学で合流したわけだ。

同級生的には、まさに子供から青年、成長期である。これがこののちの10年単位となると、50年代、それ以後はあっというまのひとくくりだ。読む人の生年にもよるだろうが、定年もまじかなこの時期に回顧する40年代=成長期、なんとセピア色でしかもすぐ隣の感覚なのか。

posted by simadasu.rose at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・エッセイ、小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月10日

銀翼のイカロス(池井戸潤)

銀翼のイカロス -
銀翼のイカロス -

半沢シリーズ最新刊。発売日に買ってきました。
前作「ロスジェネの逆襲」で銀行に戻った半沢。今回は業績不振の帝国航空の再建にからみ、開発投資銀行と共に債権放棄を求められる。おりしも長期政権を担ってきた憲民党に変わって進政党政権となり、国土交通大臣は女子アナ出身の白井。その白井が自らの実績作りのために前政権の再建案を覆す私設再建室を立ち上げる。

今回も正論で挑む半沢にこれにて一件落着となるのだが、冒頭は銀行員の遺書で始まる。この銀行員がどういう人物かは中ほどまで行かないとわからないのだが、この半沢の業務に関して死者が出るほどのものが出てくるのか、と興味をかきたてられる。合併した半沢の銀行内の旧行派閥、白井大臣、白井の後ろ盾の国会議員、再建室メンバー、そして中野渡頭取の思い、左遷、出向、これらサラリーマン人生の様々な様相が描かれる。

正攻法で攻めて、こうなったらいいよね、というのをやってくれるのが半沢だ。そして理想のトップとして中野渡がいる。

しかし読んでても、頭に浮かぶ顔は、堺雅人や及川光博はじめいつもの面々。それらが頭の中で動き回って違和感がない、というか定着してしまっている。北大路欣也がトップとして苦悩する姿はほんと合ってると思う。帝国航空は日本航空か、進政党は民主党か、そして白井大臣は青いスーツ姿で描かれてるが、白いスーツ姿の蓮坊を思い浮かべながら読んでしまった。
posted by simadasu.rose at 16:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・池井戸潤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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