2018年07月08日

パンク侍切斬られて候(映画)

TVでコマーシャルを見て、おもしろそうと思って見てきた。腹ふり党、弱小藩、ぶっとんだ設定が、いまいち映像的にはぶっとべなかった感。弱小藩での家老対決、正論のみを言うお殿様、あやしげな宗教まがいのものに付和雷同する民、言葉をしゃべる猿、日本猿の軍団、と現代の状況を皮肉っているのか?ナ? というところだが、「アナーキー・イン・ザ・UK」も横滑り感。だが出演俳優陣は素晴らしかった。原作を読んでみたくなった。

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)
パンク侍、斬られて候 (角川文庫) 2004年発表
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2018年07月06日

浮世の画家(カズオ・イシグロ著)

浮世の画家 (ハヤカワepi文庫)
浮世の画家 (ハヤカワepi文庫) 1986発表

1948年10月、1949年4月、11月、1950年6月といった現在の区切りで、戦前、国家の方向に同調した絵を描いた画家・小野が、娘の縁談の進行と、昔の己の越し方、考え方を回想する。

こちらも「遠い山なみの光」と同じく、現在と昔を回想する形式だが、「遠い山なみの光」が終戦直後と1980年頃、という時代設定なのに対し、戦前、戦後になっている。その分小野の戦前の体制に同調した行動と、戦後の今の状況の対比がくっきりしている。しかし小野は回想で己の姿を浮かび現しているが否定はしていない。


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2018年07月04日

遠い山なみの光(カズオ・イシグロ著)

遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫)
遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫) 1982発表 


物語は、イギリスに住む日本人の悦子とその次女ニキとの会話、そしてニキが帰省したきっかけに思い出した、まだ長崎に住んでいた、朝鮮戦争の頃の出来事で進む。回想部分の遠い終戦直後は、当事者の古式ゆかしい上品な日本語の会話で進み、読み終わるとなにか圧倒する昔の風景や息遣いが周りに満ちてきて、一瞬その風景の中に自分もいるような気になった。若干28歳でこのデビュー作を書くとはイシグロ氏恐るべし。

次女ニキは30歳前後で、すると現在は1980年頃で、この本は1982年発表なので、現在の部分は著作時の同時代ということになる。

次女ニキとの会話は成人した娘と母の、ある部分はかみあい、ある部分は反発する、という2018年にこれを読む例えば60歳の女性は、悦子でありニキである。

回想部分の、自分たちの住む集合住宅に泊まりに来た義父と悦子の会話は、まるで「東京物語」の笠智衆の父と原節子の次男の未亡人との会話が再現されているようだ。また悦子の夫と義父との会話も「東京物語」の山村聡の長男と父との会話を彷彿とさせる。そしてダメ押しに義父は「もうそろそろ帰る時かな」と言う。

近所の佐和子とその娘万里子と私・悦子の関係もおもしろい。佐和子は夫を亡くし、アメリカ兵の恋人とアメリカに行こうとしている。方や悦子は長女を妊娠中で佐和子や万里子の行動に振り回されている感じだ。そしてそこはかとなく、夫とも十分に分かりあえていないのではないかという気配も漂っている。義父は戦後の変化についていっていない。一転無茶な佐和子が実は悦子だったのでは?と思ってしまう。

発表当時イシグロ氏は28歳位である。5歳でイギリスに家族と渡った氏の周辺から想像をふくらませたのだろうか。小津映画が好きだというイシグロ氏とは同世代だが、イシグロ氏の周りに戦前の考え方と戦後の生活にずれが生じている人が身近にいたのだろうか? 発表の1982年は今から36年前だが、1982年は1945年から37年目だったのだ。戦後は今よりずっと身近だったかも。

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2018年07月02日

わたしを離さないで(カズオイシグロ著)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) 2005年発表


読んでる最中、そして読み終わった後、なにかとても不思議な世界と読後感がある。その静かな世界がすうーっと自分の周りに漂っているようだ。そして悲しい。ノーベル賞受賞の報の後、映画を先に見てしまって、読み始めてから半年たってしまったがやっと読み終わった。そうゾクゾクしてページをめくるのももどかしい、という感じではないのだが、映画の俳優たちがまったく違和感なくぴったりと活字の世界にあてはまった。

どうして逃げ出さないのか、なぜ素直に提供を受け入れるのか、SFとしたらつっこみどころはいろいろあるのだがそれは問題ではなく、イシグロ氏は「限られた生の人がどう動くか」というのを描きたかったといっている。同じテーマの他の作品、篠田節子の「子羊」とか、映画「アイランド」とか、そちらはダイレクトにコピー人間への警告、を問うていると思うのだが、こちらは、コピー人間にしろ普通の人間にしろ、「生活した記憶」を回想する、という所作がクローズアップされている。「記憶の回想」で今の生を確認している。

映画「わたしを離さないで」(このblog2018.1.8) 2011.3公開
2008.ハヤカワepi文庫2017.10の66刷を購入
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2018年06月28日

ラスト・コーション(色、戒)(映画)

ラスト、コーション [DVD]
ラスト、コーション [DVD] 2007中国


トニー・レオンが出ているので見てみました。2007公開当時45歳。
「インファナル・アフェア」から5年、1940年代日本占領下の上海の特務機関員という役柄のせいか、かなり実の行った人物、という風貌風情を醸し出しています。

特務機関員・イーを暗殺しようとする抗日女スパイ・ワンはイーに近づき何度も体を合わすうち、暗殺相手という以上の感情を持つ。それが愛なのか思慕なのか、そこら辺はわからない。ただ、何日か会えないと会いたい、体を重ねたいという関係になっていく。イーもきっと体だけではなかったのか、高価な宝石の指輪をワンに贈ったりもする。・・がしかし。

このからみの部分がなにか四十八手という感じなのだが、このソフトでない感じでスパイと暗殺相手、という尋常でない設定の男女の愛?を描いたつもりなのか? 原作を読んでみたいと思った。日本軍がこう描かれるか、と相手国から描かれる日本はやはり違和感がある。

原作は1920生まれの女性作家・張愛玲(アイリーン・チャン)の短編「色、戒」。原題は小説と同じ。色の戒め、まさに内容を現している。
ラスト、コーション 色・戒 (集英社文庫 チ 5-1)
ラスト、コーション 色・戒 (集英社文庫 チ 5-1) 2007.12刊 映画化にあたって文庫で発売されたようだ。

監督:アン・リー
2008.2日本公開
2018.6.22レンタル
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2018年06月25日

英雄HERO(映画)

英雄 ~HERO~ Blu-ray
英雄 ~HERO~ Blu-ray 2002中国

剣、書、天下国家の考え方を、武闘や多くの軍隊で表したとても哲学的な映画。その考え方を、刺客の衣装の赤、青、黄緑、白の色で表した。

秦の始皇帝を暗殺しようとする剣客の刺客の物語。4人の剣の達人は征服された民で親を殺されたといったところから秦の始皇帝暗殺を企むが、剣、書の奥義が天下国家の為政者の考えるべき道に通ずる、と最後に導かれる。

色の使い方が「乱」に似てるな、と思ったら衣装がワダエミ。彼女は「乱」の衣装も担当していた。

トニー・レオン目当てで見たが、役柄がいい役なのでかっこよかった。

監督:チャン・イーモウ
2018.6.24レンタル
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2018年06月24日

恋する惑星(映画)

恋する惑星 [DVD]
恋する惑星 [DVD] 1994香港

「インファナル・アフェア」を見てトニー・レオンづいているので、見てみた。

公開後24年たって初めて見る。警官2人の恋ともいえないような恋模様。トニー・レオン目当てだったが一番光ってるのはフェイ・ウォンではないか? 彼女の細い体と、役作りなのだろうがくねっとした動きが、予測のつかない行動によく合っている。部屋への侵入も、それを何の不思議もなく受け入れられる画面の雰囲気がある。もちろんやはりトニー・レオンはいいねえ。あと、屋台のおやじさんがよかった。

2話からのオムニバスだが金城武の方はちょっとかすんでしまった感。

監督:ウォン・カーウァイ
レンタル
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